大原孝治が経営するドンキホーテが在庫を切らさない訳

代表取締役の大原孝治氏はドンキホーテを束ねる立場として、時には現場に顔を出すことがあります。

社長に就任する前は、新規開店する店舗に店長として携わった経験が豊富にありますし、入社当時は現場に配属されてレジ打ちをしたこともありました。そのため、現場にいなければわからないことが沢山あることを知っているので、時間が許す限り顔を出して、それぞれの店舗責任者である店長と話をしています。
大原孝治氏が小売業で一番大事だと考えていることは、消費者に喜んでもらえる品揃えの豊富さ、魅力的な価格といった顧客優先主義を実行することです。実際に消費者というのは選ぶ権利がありますから、訪れた店舗で欲しい商品がなかった場合、別のお店に足を向けます。ここで重要なことは、欲しい商品が手に入らなかったときの消費者の心理は、小売業者が考えているよりもがっかりした気持ちが大きいことです。一度でも欲しいものが得られなかったら、次に欲しいものがあっても、あのお店にはないのではないか、それなら元から他のお店に行こうという心理が働きます。
大原孝治氏は一度でもお客様を逃してしまうと、それが長期にわたって大きな損失になってしまうことがあるということを知っています。そうならないようにするため、仕入れを徹底し、在庫を切らさないことを提案しています。そして流行を見誤ることがないように、これから売れ筋になりそうな商品があれば、一早く仕入れをすることが大事だとアドバイスを行っています。